2016インドネシア補正国家予算可決

28日にインドネシアの国会で2016年度補正予算が可決されました。

 

予算の前提となるマクロ経済指標(目標)では、実質GDP成長率を当初予算の5.3%から0.1ポイントの下方修正となる5.2%に変えていました。そして、税収の低迷から歳入、歳出共に当初予算から縮小しています。

補正予算の歳入の国内収入では、税収目標、税外収入共に引き下げ。歳出も12兆8000億ルピアの下方修正で、以前にも触れた様に省庁予算などの中央政府支出が当初予算よりも18兆9000億ルピア削減されました。地方移転は当初予算よりも6兆1000億ルピアの引き上げ。歳入と歳出の差である財政赤字は当初予算より拡大です。

前述の実質GDP成長率以外のマクロ経済指標ですが、次の様です。インフレ率は4.7%から縮小させて4%、為替は1ドル=1万3500ルピア、原油とガスの日産量は共に減少させています。

 

勝手に解釈すれば、経済成長が減速して税収などが減ってるので国の財布が寒くなりそうだし、買い物を減らして倹約するねっ!という事ですね。めちゃ、乱暴ですけれど。ただ、反面としてインフレは少し緩やかとなるので我々、外国人には助かる部分もあります。しかし、政府が買い物をしないなら、市民に回って来るお金が少なくなると言う部分があり、私してはマズいなと感じています。データはないのですが、汚職が蔓延っている国ですから、政府が一杯、お買い物をしても、多くのカネが誰かの懐に入り、海外の預金口座に送金されてしまう事も考えられますので、やはり政府は、限られたカネを最大限に効率的に分配するためにも、汚職撲滅に注力する必要がありますね。でも・・・(^◇^;)  日本でもインドネシアでも、正直者が馬鹿を見ると言う事に食傷気味。

 

 

インドネシア2016年度国家予算  当初予算vs補正予算(当初→補正、単位は兆ルピア)

A.歳入(贈与含む)   :1822.5 → 1786.2

・国内収入  :1820.5 → 1784.3

     税収    : 1546.7 → 1539.2

     税外収入 : 273.8 → 245.1

・贈与 : 2.0 → 1.9

B.歳出   : 2095.7 → 2082.9・中央政府支出  :1325.6 → 1306.7

・地方移転  : 770.2 → 776.3

C.財政収支(A-B)  :▲273.2 → ▲296.7

・対名目GDP比  : 2.15% → 2.35%

 

マクロ経済指標

実質GDP成長率 : 5.3% → 5.2%

インフレ率 : 4.7% → 4.0%

為替(IDR/USD) : 13,900 → 13,500

国債3カ月物金利 : 5.5% → 5.5%

国内原油価格(USD/バレル)  : 50 → 40

原油日産量(百万バレル) : 0.830 → 0.820

ガス日産量(原油換算・百万バレル)  :1.155 → 1.150