2016年、インドネシアのマクロ経済速報値

インドネシア財務省による、2016年のマクロ経済指標に関する速報値です。

 

実質GDP(国内総生産)成長率=5.0% 補正予算での目標=5.2%

インフレ率=3.0%(目標 4.0%)                       

為替レート=1USD=13,307 IDR(目標 13,500 IDR)

国債3カ月物金利=5.7%(目標 5.5%)

国内原油価格(ICP)=40 USD/バレル(目標 40ドル)

原油日産量=829,000バレル(目標 82万バレル)

天然ガス日産量=1,184,000原油換算バレル(目標 1,150,000原油換算バレル)


財政収支

 歳入=1551兆8000億 IDR(目標に対し、86.9%)

 歳出=1859兆5000億 IDR(目標に対し、89.3%)

 と歳出に対して、歳入が負けているので、財政赤字は307兆7000億 IDR、対名目GDP比で2.46%(目標=2.35%、296兆7000億 IDR)を超過しました。


 歳入について、昨年の政府の目玉は「租税恩赦(タックス・アムネスティ)」ですが、これによる納付金収入は107兆IDRもあったそうですが、税収全体では1283兆6000億 IDR(目標に対し、83.4%)にとどまっている様です。とは言え、前年の税収実績と比較すると、+4.2%なので、目標には届かずも、改善されています、歳出の方が勝っているんですけれど。

GDP成長率は私は5%も行かないと思っていましたが、分野ごとにまだら模様で、良い分野もあったと言う事かと思います。経済が減速していても在留日本人の数は減っていなさそうですし。まだまだ勉強不足です。

 

また、インドネシア中央統計局による2016年のインフレ率は前年比で3.02%でした(インドネシア中銀目標は3~5%、レンジが広すぎ)。2015年は3.35%でしたが、更にそれを下回っており、2009年の2.78%以来の低水準です。物価上昇が収まる一方で、内需が弱い裏返しでもありますので、どの様にしていくのか、注視が必要ですね。しかし、インフレが落ち着いた事もあり、今年は国民の購買力が増し、経済成長は緩やかに回復すると見る人が多い様に見えます。

 

トランプ大統領の誕生でもインドネシアは大きく揺さぶられると思いますが、どうなるやら。アメリカ第一主義のトランプ、国民の声を背負ってイキってなくてはならない習キンペーの狭間で、どう舵取りをするのか?南シナ海北朝鮮イスラムを騙るテロ組織とそれに乗せられる愚民、欧州の移民問題、世界的不況の慢性化。問題は山積です。

何が起こってもおかしくないのがインドネシアですし、揺さぶられ易いですし(^▽^;)