タクシー運転手のデモ(オンライン・タクシーに反対)


先日のタクシーの運転手のデモについて、大使館からも注意喚起メールが来ていました。暴力と破壊行為にまで発展してしまったので。

で、その報道を見て笑ったのが、「ブルー・バードがアングリー・バードへ」と言う報道。誰かがタクシーを破壊するのを撮っていて、ツイッターで流したと書いていました。不謹慎ですが、笑ってしまいました。つまり、デモに参加せず、通常通りに働いているヤツはけしからんという事で、襲撃しちゃった様です。ブルーバードタクシーとシルバーバードタクシーが襲われていた様です。
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報道では、アナーキズムと言う言葉が繰り返し使われていました。
f:id:Pelangi:20160325181613j:imageタイヤを燃やし、
f:id:Pelangi:20160325181638j:image車で目抜通りのタムリン通りやスディルマン取りを封鎖し、
f:id:Pelangi:20160325181714j:image暴力行為も。痛そうです。早く治れば良いですね。

良くないです。逮捕者が80名以上でした。ブルーバードタクシーは翌日、ごめんなさいと言う事で一般のタクシーは無料キャンペーンを実施、インドネシア一のショッピングモール、グランド・インドネシアではタクシー待ちの行列になっていました。しかし、多くの運転手が嫌がって、ブルーバードタクシーの台数は激減していた様で(確かに私自身、殆ど見かけなかった)、詐欺の様な状況だったと聞きました。そもそも、先日のデモに参加した運転手達は会社から10万ルピア(850円程度)の日当を貰っていた事がネットで動画で暴露されていて、マッチポンプであった事はほぼ、間違いありません。あるインドネシア人ジャーナリストから聞きましたが、「この件をタクシーの運転手に聞いても、黙ってるだけだよ。つまり、そう言う事だね。」って言っておられました。これは、今回に限らず、一般的なインドネシアのデモのからくりですので、驚くに値しません。

GrabやUBERと言った、オンラインを用いたサービスを行うタクシー。インドネシアでは、多くのインドネシア人と西洋人が良く使っています。しかし、運輸相は認可を取っていない=違法との見解、これらの会社のアカウントを凍結する様に求めています。一方で、情報通信相は違法性はないとして、凍結していません。ジョコ大統領も民衆には必要なサービスだとコメントがあり容認する姿勢で、意見政府内でも見解が分かれています。つまり、法整備がキチンとなされていないと言う事ではないのか?と思えます。因みに、多くの民衆はオンライン・タクシーを支持しています。つまり、安いし、GPSでどこに居るかが分かるし、到着状況も分かるからです。一方で、これは日本で言う、白タク。良いのか悪いのか、意見は様々になると思います。

インドネシアと言えば、タクシー強盗(運転手が悪いヤツと結託して、客の身包みを剥いでしまう。後ろに悪いヤツが隠れており、運転手も人気が無いところに連れて行くなどで犯行に及ぶ。夜の流しのタクシーは危険とよく言われる。)が有名ですが、一方で最近は減っている気がします。しかし、この様な姿を見ると、さもありなんと思わざるを得ません。この様な事もオンラインタクシーが付け込む余地になる遠因であろうと思います。ブルーバードやエクスプレスは安心と言われますが、ブルーバードは道を知らない運転手が増えるなど、運転手の質の平均値が明らかに下がっていると感じますし、エクスプレスにおいては語りたくもないレベルです。(=個人差があるので、これは私の主観です。)

インドネシアは本当に、安全安心快適と言う意味で、移動手段を確保するのが難しいと感じます。